近年、疾病構造の変化、易感染性患者の増加に伴い病院感染(院内感染)のリスクが増大している。病院感染は、入院患者の不利益となるのみならず、医療コストの増大や医療従事者への感染など、多大な社会的不利益となる。よって当院は、院内感染防止を目的として感染対策室及び感染対策担当者を任命、院内感染対策委員会、感染制御チーム、感染部会を設置し、指針を制定する。
院内感染対策において、医療機関内では感染症の患者と感染症になりやすい患者とが同時に混在している事を前提とする。その結果、必然的に生じうる感染症の院内伝播リスクを最小限に制御する必要があり (1)「標準予防策」に基づいたマニュアルを制定する(2)同時に個々の(空気・飛沫・接触)「感染経路別予防策」を講ずる(3)院内感染が生じた場合には、速やかに調査を行い、その原因を追求し、再発予防のための改善に努める
以上の考え方を基本として院内感染防止(治療・対策)について必要性、重要性を職員に啓発する目的で研修を実施し徹底を図る。
院内感染対策マニュアルの作成
CDCガイドラインや、科学的根拠の強い臨床研究を基として、実践可能な病院感染対策マニュアルを作成し、随時、改訂・更新を行う。
標準予防策、感染経路別予防策、病原体別対策、各種処置における感染防止対策、医療廃棄物の取り扱い、職業感染対策、抗菌薬使用指針、消毒剤使用基準、洗浄・消毒・滅菌をはじめ、アウトブレイク時の対応や、病院感染症発生時の報告・指示体制を明示し、緊急事態に速やかに対応できるようにする。
当院は自施設に限らず、近隣の施設や医療機関への指導・相談・介入を実施しております。