ロボット支援手術(ダ・ヴィンチ)とは

手術支援ロボットシステム「da Vinci ダ・ヴィンチ」は、複数のロボットアームを遠隔操作して内視鏡手術を行う医療用ロボットです。井田病院では2016年8月から導入・運用されています。

内視鏡外科手術は従来の開腹手術に比べて痛みが少なく、回復も早く、美容的にもメリットがあります。手術支援ロボットシステム「da Vinci ダ・ヴィンチ」はこの内視鏡外科手術をより正確かつ安全に行う事が可能となりました。

ダヴィンチは外科医が行う内視鏡手術の手術操作を支援するための装置であり、お腹に約1cm程度の小さな穴(創)を複数箇所あけ、その穴よりロボットアームに装着された内視鏡カメラや手術器具などを挿入して内視鏡手術を行います。カメラは高解像度の3Dカメラであり、最大15倍の拡大視野により精細な画像を得られ、円滑な手術操作が可能です。また、手術鉗子は関節を持ち、人間の手より大きな可動域で動かすことが可能であり、手振れを起こさずに体内で極めて繊細な動きで手術を実施できます。


ダ・ヴィンチ手術の様子 ロボットアームの写真

当院で実施しているロボット支援手術

  • 前立腺がん ロボット支援前立腺全摘出
  • 膀胱がん ロボット支援膀胱全摘出
  • 骨盤臓器脱 ロボット支援仙骨膣固定術
  • その他の泌尿器科手術、外科手術の導入も検討中

腹腔鏡手術とは

腹腔鏡手術は腹部に約5mm~1cm程度の小さな穴(傷)を複数箇所あけて、内視鏡や手術のための器具を挿入します。気腹と呼ばれるお腹を炭酸ガスで膨らませる操作を行い、挿入した内視鏡によりお腹の中の状態をモニターで見ながら手術を行います。腹腔鏡手術はお腹を大きく開ける開腹手術と比較して出血量が少なく、内視鏡による鮮明な拡大視野により、丁寧で安全な手術が可能となります。また、内視鏡手術は傷が小さく術後の痛みも抑えられるため、術後の回復が早く、早期退院が可能です。当院では、腎がん、腎盂・尿管がん、副腎腫瘍、尿膜管遺残症等の治療に対して腹腔鏡下手術を実施しております。